【ここいら】⇒付近、周辺
【疣水】いぼみず

その昔、この釈迦堂に三十路すぎの美しい尼僧が庵主となり御仏に仕えていました。
村人は敬いつつも関心の的でもありました。
その尼僧には、ひとつの悩みがありました。それは、手首のまわりとかおに疣(いぼ)が多くあったことで、
特に顔の疣は鼻のわきにあり、豆粒大でした。
尼僧は村々を托鉢にまわる時は笠で顔をおおい、衣の袖のまくれを気にしていました。
ところが、不思議なことが起きました。悩みの疣が半年と経たぬうちにきれいに消えたのでした。
村人はいぶかしく思い尼僧に恐る恐るその理由を尋ねました。
尼僧は微笑みながら、釈迦堂の裏に湧く清水で毎日身を清め行を続けた事を話しました。
この霊験を知った村人は「疣とりの水」と名付け、善男善女の病苦を退け心労を払う霊泉の恩恵を尊び、その名も近在に知れ渡り信者がひきもきらなかったという事です。
大正二年には、ラジウムエマナチオンが含有されている事がわかり、薬効泉であることが証明されました。
(疣水の由来記より)
【鳴岩橋】なりいわばし
佐梨川の美しい渓流にかけられたつり橋です。
橋を渡っていると泣き出す岩があったといわれ、村人たちの不思議のひとつとして、言い伝えられています。
昔はこの橋の下に両岸から大きな岩がせり出して淵を形成していましたが、
大雨の時に流れをさえぎる事から取り除かれ、今では穏やかなせせらぎとなっています。
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